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環境:正しい動作を教えてくれる人がいなかった 122106 2 フットサポートを踏んだ状態 で立ち上がり、車いすごと転 倒しそうになる 車いす 自操用車いす フットサポートに足を乗せたまま 、タンスの上にあるモノを取ろう として、転びそうになった 高いところにあるモノを取ろうとすると足元に注意がいかず、この ような危険な事例が起こりやすくなります。フットサポートから足 を下ろすことを習慣化することはもちろんですが、介助者も高いと ころにモノを置かないという気配りが大切です。 人:フットサポートから足を下ろすのを忘れていた 環境:手の届かない高い場所にモノを置いている 122106 3 わずかな段差を乗り越えよう として、後方へ転倒しそうに なる 車いす 自操用車いす 荷物がつまったバッグを車いすの手 押しハンドルにかけたまま段差を 乗り越えようとし、バランスを崩 した 車いすで段差を乗り越えるときには後方への転倒に注意が必要です 。特にバックサポートにバッグなど荷物をかけているときには重心 が後方になるので危険が大きくなります。頻繁にこのような場面に 遭遇する人は、転倒防止装置が装着されている、安定性があり転倒 しにくいなど、目的に合う車いすを選定するなど、安全を確保する 必要があります。 人:手押しハンドルに荷物をかけたまま段差を乗り越 えようとした モノ:手押しハンドルに荷物をかけていた モノ:転倒防止バーを装着していない 環境:車いすのバランスを崩す段差があった 122106 4 車いすを開く時に、手指を挟みそ うになる 車いす 車いす 介助用車いす 自操用車いす 介助者が急いで開こうとして、指を シートパイプとフレームの隙間に 挟んだ 車いすの操作に不慣れな人に起こりやすいヒヤリ・ハットではない でしょうか。車いすの操作の説明をする人は、このようなことが起 きないよう注意を促してください。操作する人は、例え急いでいて も基本通りに操作し、習慣化することが大切です。 人:正しい開き方を理解していない 人:提供者からの注意喚起が欠けていた 管理:メンテナンス不足でスムーズに開閉しない 122103 122106 5 フットサポートが急に倒れ、 身動きがとれず、前方へ転倒 しそうになる 車いす 自操用車いす トイレへ立位移乗をしようとした 時、フットサポートが急に倒れ、 前方に倒れそうになった 大きなケガにつながるとても危険な事例です。通常フットサポート を跳ね上げた時は、ある程度の固さで保持されており、容易に倒れる ものではありませんが、メンテナンス不足などで倒れやすくなる場 合もあります。常に安全な状態に福祉用具を維持することにも注意を 払うべきです。また、そもそもフットサポートの固定がゆるい機種 もありますので、可能であれば機種を変更するなど、予防的な対策 をすることもお勧めします。 モノ:フットサポートの固定がゆるい機種だった 管理:フットサポートの定期的なメンテナンスを怠っ ていた 122106 6 利用者の足がフットサポート から落ちてしまい、車いすに 巻き込みそうになる 車いす 自操用車いす フットサポートから利用者の足が ずり落ちていることに介助者が気 づかず操作し、走行してしまった 車いすには本来レッグサポートなどの足が落ちない安全装備があり ますが、介助者の都合などでそのような安全装備を外していること も多く、このような事例が起こり続けています。介助者からは死角に なり見えづらい部分でもありますので、レッグサポートは必ず取り 付け、声をかけて確認するなど注意をしてください。 人:介助者がレッグサポートの大切さを理解していな い 人:死角になっている箇所に注意がいかなかった モノ:レッグサポートの着脱が容易ではない機種であ った 管理:レッグサポートの管理を怠っていた 122106 7 ベッドへの移乗時、車いすのフ ットサポートに足が接触し、 ケガをしそうになる 車いす 特殊寝台 自操用車いす 介護用ベッド 介助者が車いすを引いた際、フット サポートが利用者の足にあたって しまった 慌てて車いすを引き抜こうとするときに起こりやすい事例です。この ような移乗方法のときは、利用者の足とフットサポートが接触して いることが多くありますので、足に傷をつけないよう注意し、慌て ずにゆっくりと車いすを操作することを習慣にしてください。素早 くやらないと本人が転倒してしまうようでは、この移乗方法自体が 適切ではないと考えられます。また、夜間の介助のときのように薄 暗い場所や狭い場所は特に注意が必要です。 人:利用者の足元を確認せず車いすを移動させた 人:あわてていて手早く終了させることだけを考えて いた 環境:利用者の足元が見えづらい 122106 181209 8 車いす上でずっこけ姿勢になり 、すべり落ちそうになる 車いす 自操用車いす テーブルの前に移動させ、介助者 が利用者から目を離した際、利用者 がずっこけ姿勢になり、すべり落 ちて首がテーブルに挟まりそうに なった 利用者の体格に合わない車いすに長時間座ると、姿勢が崩れることがあ ります。特に、お尻が前方にすべるずっこけ姿勢から床に落ちたり 、首を机に挟んだりすることもあり注意が必要です。体格に合う車い すの利用や、クッション・パッドなどで姿勢が崩れない工夫をしま しょう。 人:高齢者だから姿勢が崩れても仕方がないと思っていた モノ:車いすが利用者に合っていない 環境:介助者から見えづらかった 122106 9 ブレーキの効きが悪くなり、 移乗時に転倒しそうになる 車いす 特殊寝台 自操用車いす 介護用ベッド ブレーキの効きが悪くなっている ため、ベッドからの移乗時に、車い すが後方へズレる 重傷事故が多く報告されている事例です。車いすが動いてしまう要因 には、ブレーキの調整不足、タイヤの空気圧の低下、タイヤの磨耗 などが考えられます。また、ベッドの柵(サイドレール)を手すり 代わりに利用することも適切ではありません。ベッド用グリップの 利用をお勧めします。 人:ブレーキの効きが悪いことに気づかない 人:そもそもひとりでは安全に移乗できない人であっ た 管理:タイヤの空気圧や磨耗などの定期的な確認をし ていなかった 122106 181209 10 利用者のつま先をベッドフレ ームにぶつけそうになる 車いす 特殊寝台 介助用車いす 介護用ベッド 利用者の片方の足がフットサポー トからずり落ちていたが、介助者 がそれに気づかず車いすを操作し 、つま先をぶつけた 特に姿勢が崩れていると足の先端は介助者が思うよりもずっと先に出 ていることがあります。足先は介助者からは死角になり見えづらいの で、特に狭い場所での移動には注意しましょう。クッション・パッ ドを利用したり、車いすを調整するなど座位が崩れない工夫も必要 です。 人:利用者の座位がずり落ちていることに気づかない モノ:車いすが利用者に合っていない 環境:介助者から見えづらかった 122103 181209 11 急ブレーキをかけたため、利 用者が前方に転落しそうにな る 車いす 自操用車いす 介助者が急いで車いすを押し、トイ レ前で急ブレーキをかけたところ 、利用者が前のめりになってしま った 介助者が車いすを急に減速するような場面でこのような事例が起こり やすくなります。また、利用者の身体状況から前方に倒れやすいこ とが考えられる場合には姿勢を保持するクッションやティルト機構の ついた車いすを使用するなど適合を検討する必要もあります。 人:姿勢を保持することができない 人:急な減速をした モノ:車いすが身体状況に合っていなかった 122106 12 ブレーキとタイヤの間に指を 入れてしまい、ケガをしそう になる 車いす 介助用車いす 利用者の指が、ブレーキとタイヤの 間に入り込んでいたが、介助者が 気づかずブレーキをかけた ブレーキには指を挟みやすい箇所が数箇所あり、危険な場所です。 利用者の腕が肘掛けから落ちると指を挟みやすくなりますので、まず は腕が落ちないような工夫が必要です。また、介助者もブレーキを かけるときにはしっかりと目視をするなど注意しましょう。 人:ブレーキをかける際に、モノなどを挟んでいない か確認しない モノ:ブレーキの根元に指が入る隙間がある モノ:注意表示がされていない 122103 13 踏切の溝にキャスタが入り、 身動きがとれなくなる 車いす ジョイスティ ック形電動車 いす 踏切を渡ろうとして線路を斜めに 渡ってしまい、キャスタが溝には まる 踏切はこのような溝を何本も通らなければならない危険な場所なの で、できるだけ介助者をつけるなどの対策をすることが望ましいと いえます。やむなく単独で通過する場合には、常にキャスタの向き に注意し溝に直行する角度で進行するよう心がけてください。 人:溝に対しての進行方向に注意を払わなかった 環境:安全を確認してくれる介助者がいなかった 122127 14 わずかな段差を越えようとし て、後方へ転倒しそうになる 車いす ジョイスティ ック形電動車 いす 転倒防止バーを折りたたんだまま 、勢いよく段差を越えようとし、 バランスを崩した 電動車いすは大きな力で段差を乗り越えますので後方への転倒の危 険が大きいといえます。そのために転倒防止バーが装備されていま すが、この事例のように転倒防止バーを折りたたんだまま走行してい る人を見かけます。とても重要な安全装置ですので、正しく機能す る位置にして走行してください。 人:勢いをつけて段差を越えようとした 人:転倒防止バーの重要性を理解していない モノ:転倒防止バーの操作は、利用者が座った状態では 操作できない構造になっている 122127 15 ゆるやかなスロープをバック で上りきったとき、後方へ転 倒しそうになる 車いす ジョイスティ ック形電動車 いす 転倒防止バーを折りたたんだまま バックでスロープを上ったが、上 りきったところで速度のコントロ ールがうまくいかず後方にバラン スを崩した 方向転換するスペースがないときなど、バックでスロープを上がる こともありえますが、電動車いすはスロープを上りきり、平坦面に 差し掛かると急加速をする場合があります。それに驚いて制動をか けると、後方にバランスを崩しやすくなります。このような危険を 回避するために転倒防止バーが装備されていますので、常に正しい 位置で利用することが大切です。 人:転倒防止バーを収納したままで利用していた 人:速度のコントロールに不慣れであった 環境:場所が狭い 環境:スロープの角度が急であった